不織布(フエルトや綿含む)の製造工程では、合成繊維(ポリエステルやポリプロピレン等)が摩擦しあうことや、ローラーとの接触により強い静電気(帯電)が発生しやすくなります。
静電気を放置すると、「製品へのホコリ付着」「巻き取り時や搬送時の不織布の貼り付き・巻き込み」「作業者の感電リスク」といったトラブルにつながるため、製造現場では多角的な対策が取られています。
不織布製造における主な静電気対策として
1.製造環境(作業空間)の対策
静電気は乾燥した環境で発生しやすいため、工場全体の環境調整が基本対策となります。
- 湿度管理(加湿):
- 導電性床材・接地(アース)
2.製造機械・ライン設備の対策
機械の回転部や不織布(ウェブ)の走行ラインに直接働きかける静電気除去法です。
- 静電気除去ブラシ・静電気除去コード(自己放電式)
- アース(接地)の徹底:


3.原材料・配合(繊維側)の対策
不織布そのものが静電気を帯びにくく(または効率よく逃がすように)原料段階から対策を施す方法です。
- 帯電防止剤(界面活性剤など)の利用:
- 練り込み(原着): 樹脂(原料)を溶かす段階で帯電防止剤を混ぜ込み、繊維内部から表面に染み出させて親水性を持たせます。
- 油剤塗布: 紡糸工程やウェブ形成前に、帯電防止効果のある紡糸油剤を繊維表面に付与します。

4.作業者・管理面の対策
- 人体帯電防止
- ライン速度の最適化
ヒクマ株式会社の設備・技術との関連
不織布・綿加工メーカー(ヒクマ等)の製造現場においても、特にスリット・巻き取り工程(スリットワインダー機)や熱プレス(カレンダー・成形機)、各種不織布の裁断・積層ライン などでは静電気のコントロールが品質安定のポイントとなります。
製品の用途(自動車用内装材、工業用フィルター、寝具綿など) に合わせて、「原料段階での繊維選定」 から「後加工による機能付与」まで最適な静電気対策を行います。